渋谷慶一郎 × サー・ウェイン・マクレガーによる
国際共同制作が始動
舞台美術に妹島和世が参加
音楽家・渋谷慶一郎が代表を務める「アタック・トーキョー株式会社(ATAK)」と、英国ロイヤル・バレエ団常任振付師であり、ヴェネチア・ビエンナーレ ダンス部門の芸術監督も務めるサー・ウェイン・マクレガー(SIR Wayne McGregor)によって設立され、革新的な活動で世界的に知られる「スタジオ・ウェイン・マクレガー(Studio Wayne McGregor)」による新作舞台作品の国際共同制作プロジェクトの始動を発表しました。本作品の世界初演は2027年を予定しています。本作は、作曲に渋谷慶一郎、演出・振付にSIR Wayne McGregorを迎え、音楽、ダンス・身体表現、舞台美術、AI/テクノロジーといった多領域を横断する総合芸術作品として構想されています。「カンパニー・ウェイン・マクレガー(Company Wayne McGregor)」のダンサーに加え、渋谷が制作する最新の「アンドロイド・マリア(ANDROID MARIA)」も出演を予定しています。さらに、舞台美術にはSANAAとして日本建築学会賞、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞、高松宮殿下記念世界文化賞、プリツカー賞、王立英国建築家協会2025 ロイヤル・ゴールド・メダルなどを受賞し、2024年には文化功労者に選出された世界的建築家・妹島和世氏を迎えます。これに先立ち、数日前には渋谷とCompany Wayne McGregorのダンサー5名による初のコラボレーション・パフォーマンスが大阪で実施され、今後の創作に向けた重要な一歩となりました。英国を含む欧州での公演に関する詳細は、2026年に発表される予定であり、2027年の世界初演に向けて既に本格的な準備が進められています。先鋭的な舞台表現で知られる渋谷とSIR Wayne McGregorによる新作は、ジャンルや国境を越えた連携によって、コンテンポラリーパフォーマンスの未来を切り拓く画期的な試みとなるでしょう。なお、このプロジェクトは文化芸術活動基盤強化基金*(通称:クリエイター支援基金)の助成を受けて行われます。日本の若手アーティストおよびクリエイター等の参加を積極的に促し、国際的な活動の支援を行って参ります。
*「文化芸術活動基盤強化基金」は、文化庁予算により、クリエイター・アーティスト等の育成及び文化施設の高付加価値化のために行う事業を実施することを目的として、独立行政法人日本芸術文化振興会に設置された基金です。
お問合せ先
国際共同制作概要
作曲:渋谷慶一郎
演出・振付:Wayne McGregor
出演:Company Wayne McGregor、ANDROID MARIA 他
舞台美術:妹島和世(妹島和世建築設計事務所)
共同制作: ATAK、Studio Wayne McGregor
主催:アタック・トーキョー株式会社
助成:文化芸術活動基盤強化基金
演出・振付:Wayne McGregor
出演:Company Wayne McGregor、ANDROID MARIA 他
舞台美術:妹島和世(妹島和世建築設計事務所)
共同制作: ATAK、Studio Wayne McGregor
主催:アタック・トーキョー株式会社
助成:文化芸術活動基盤強化基金
プロフィール
-
渋谷慶一郎1973年東京生まれ。作品は先鋭的な電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽、サウンド・インスタレーションまで多岐にわたり、東京・パリを拠点に活動を行う。2012年初音ミク主演による人間不在のボーカロイド・オペラ『THE END』を発表、パリ・シャトレ座公演を皮切りにヨーロッパで巡回公演を行う。2018年AIを搭載したアンドロイドとオーケストラによる作品、アンドロイド・オペラ『Scary Beauty』を発表。2021年は新国立劇場の委嘱新制作にてオペラ作品『Super Angels』の作曲を務め、東京フィルハーモニー交響楽団と共演。2022年ドバイ万博にてアンドロイド・オペラ『MIRROR』を発表、2023年にパリ、2024年に東京凱旋公演。 また、サウンドインスタレーション作品『Abstract Music』を2023/2025年PRADA MODE、2024年ミラノデザインウィークにてLEXUS BEYOND THE HORIZON、2025年Google Pixel京都などイベントにて展示。テクノロジー、生と死の境界領域を、作品を通して問いかけている。
-
サー・ウェイン・マクレガー
SIR Wayne McGregor英国を代表する受賞歴多数の振付家・演出家。自身が芸術監督を務める「スタジオ・ウェイン・マクレガー」では、ダンス、映画、音楽、美術、テクノロジー、科学といった分野を横断する創造的コラボレーションを展開している。専属ダンサーによる「カンパニー・ウェイン・マクレガー」や、教育・研究プログラムも擁する。英国ロイヤル・バレエ団の常任振付師、ヴェネチア・ビエンナーレのダンス部門ディレクターを務め、世界各国の主要バレエ団に振付作品がレパートリー入りしている。2022年には、ABBAの革新的アバター公演「ABBA Voyage」の振付を担当。トリニティ・ラバン音楽舞踊院の振付学教授。ロンドン王立芸術大学、プリマス大学、リーズ大学、チェスター大学、ロンドン芸術大学から名誉博士号を授与されている。英国科学協会の名誉フェローでもある。主な受賞に、クリティクス・サークル全国ダンス賞4回、タイムアウト賞2回、サウスバンク・ショー賞3回、オリヴィエ賞3回、ブノワ賞、ゴールデン・マスク賞2回など。2011年に大英帝国勲章(CBE)、2021年にローザンヌ国際バレエコンクール功労賞を受賞。2024年、チャールズ3世国王よりナイトの称号を授与された。 -
カンパニー・ウェイン・マクレガー
COMPANY WAYNE McGREGORカンパニー・ウェイン・マクレガーは、振付家・演出家ウェイン・マクレガーが最も実験的な作品を創作するためのダンスカンパニー。10人の世界的ダンサーを擁し、身体性に満ちたコンテンポラリーダンス作品を国際的にツアーするほか、分野横断型のサイトスペシフィックな公演やプロジェクトも展開。サイエンス、リサーチ、革新的なテクノロジーへのアプローチでも高く評価されている。また、ロンドンのサドラーズ・ウェルズ劇場のレジデント・カンパニーを務める。 -
アンドロイド・マリア
ANDROID MARIAANDROID MARIAはAIを搭載した最新のアンドロイドで、2025年6月に初めて公開。これまでに10年近くアンドロイド・オペラなどの作品を発表し続けてきた音楽家・渋谷慶一郎と気鋭のコラボレーターによって構想、制作されている。多言語での会話が可能になり、内蔵のマイクやカメラによってインタラクティブなアンドロイドに進化。造形は古代から現在に至る無数の女神や菩薩像などを学習したAIによって作られている。下半身は地下茎を思わせる無数のチューブで覆われており、大地との繋がりや生命、存在そのものを想起させることを意図する。アンドロイドの声や動きは、それを見た人に今まで感じたことのない感情を喚起し、新しいコミュニケーションのモデルを提案する。参加する複数のコラボレーター及びエンジニアは近日中に発表。 -
妹島和世1981年日本女子大学大学院修了。1987年妹島和世建築設計事務所、1995年西沢立衛とSANAAを設立。ミラノ工科大学教授。横浜国立大学名誉教授。日本女子大学特別招聘教授。2010年第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展の総合ディレクターを務める。SANAAとして日本建築学会賞、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞、高松宮殿下記念世界文化賞、プリツカー賞、王立英国建築家協会2025 ロイヤル・ゴールド・メダルなどを受賞。2024年には文化功労者に選出。主な作品に金沢21世紀美術館、Dior表参道、Rolexラーニングセンター、ルーヴル=ランス、香川県立アリーナ(あなぶきアリーナ香川)など。
2025©ATAK